お金だけじゃない温かい気持ちの交換
買い物代行
自宅で生活されるご高齢お客様の中には、お身体が不自由で、外に出て買い物をすることも難儀な方がおられます。
一般的には、介護保険制度を利用してヘルパーさんにお手伝い頂いたりするのですが、お手伝いできる範囲(介護保険制度に基づく支援計画で決められた曜日や時間数)が限られます。介護保険制度の範囲を飛び越えて、支援計画を見直すことは出来ず、100%ご本人のご希望に添えない場合もあります。ケアマネジャーさんもヘルパーさんも多くのご利用者を担当する中、一日中必死になって飛び回って下さっています。
ケアマネジャーさんも、ヘルパーさんも、もうちょっと…(ご本人のご希望に添う事が)出来たら…と思われる場面があります。
ご利用者様も、もうちょっと…(希望を叶えることが)出来たら…と思われる場面があります。
お互いに、もうちょっと…と思いながら出来ないところ、そこで私共の出番です。
ヘルパーさんが御利用者様のお宅に入れない日、私共がお弁当をお届けする事で、皆さんのもうちょっと…の想いの間を取り持つお手伝いができます。具体的には、お弁当のお届けに加えて、安否確認や買い物代行サービスの提供です。
支援計画に基づいて、御本人と御家族、そして生活支援に関わる人全てが話し合う担当者会議に参加させて頂く時、私共のサービスをご案内し、ご利用者のお弁当お届け日を決めます。
買い物代行は、上記の様なちょっとした日用品です。
ある日の買い物代行…
配達中に電話が鳴る📱
(お客様、僕の中では女将さん)社長、◯◯のパンツで◯枚入り、今度のお弁当の日にお願いします。
(社長ということになっている店長)もうちょっと色々教えて下さ〜い。
(女将さん)袋に世界で一番!て書いてあるやつです。お願いします。
お届け前日、社長という名の店長は、近所のドラッグストアに買い物、若いお兄ちゃんの店員さんに、女将さんから聞いた情報をそのまま浴びてもらい、売り場まで誘導してもらう。店員さんも、もう精一杯だから解放してあげた。ここからは、女将さんの情報を思い出し、注意力と絞込み作業に入る。『世界で一番!』あった!これだ!
当日、女将さんのお宅にお届けし、太鼓判を頂いた。
(女将さん)あら、チップあげなきゃね。
(社長店長)大丈夫ですよ。
(女将さん)でも…それなら、お蜜柑持って行って。早稲だからお初で旬だからね。
(社長店長)ありがとうございます。(お初…旬…久しぶりに聞く言葉に内心感動😭)
(女将さん)あらあら、もっと持ってて初物だから。
(社長店長)喜んで、頂きます。(4個)
女将さんを始め、買い物代行をするとお客様との会話が確実に増えます。買い物代行をすると、不思議と温かい気持ちになりました。
以後、女将さん宅では、買い物代行、少量の洗濯物干し代行などにお応えし、お気持ちでお蜜柑4個を頂く事が定番になりました。何でもお金と交換するのではなく、ちょっとした気持ちのやり取りが、本当に懐かしく嬉しかった。
女将さんだけではなく、他のお宅でも少々のお手伝いを致しました。季節の変わり目に2階にお布団を上げたり、電子レンジの交換、ガスレンジの交換のお手伝いなどで、会話も増えました。
最終日まで、この気持ちも含めしっかりお届けします。