懐屋敏悟の徒然日記

懐かしいに触れたり訪ねたり…温故知新の世界へ

マダムの食事

昔は銀座で商売をしていたお客様

お会いした時は、気力と体力が途切れがちで、食生活も少々乱れがちでした。一人暮らしで気力もわかない状況に、追い討ちをかける様な酷暑、心配した包括支援センターのケアマネジャーさんが、当方に紹介して下さいました。区役所の支援も受けられるようになり、何とか規則的な食事の確保ができました。夏場は、気力もない日が続き、お部屋の中まで運んだり、ちょっとした片付けのお手伝いもさせていただきました。残暑の頃、マダム(お客様ご本人)から電話がありました。


マダム『いつも美味しいごはんありがとう。私、おかげでスリムになって来たわ。ナイスバディよ。』


唐揚げやフライなどの油物ばかりの食事から、さっぱりとした和食弁当になった事がマダムにとって良かったみたいです。


10月末に、11月末で閉店する旨のご案内を差し上げた時に、マダムからお言葉を頂きました。


マダム『閉店って、残念だわ。これでお別れなんて本当に寂しいわ。でも、貴方の次の仕事は心配しなくても大丈夫よ。貴方は、また会いたいわ…と思わせる人だから。いろんな人を観てきたけれど、貴方だったら大丈夫だからね。自分に自信持つのよ。お互いにこれから頑張りましょうね。』


餞の言葉を頂きました。本当に嬉しかったです。マダムの気力も少々回復してきて良かったです。しかし、悲しい事に、区役所は、少々元気に回復した状態と知った途端に11月30日迄で支援を打ち切りました。12月からの食事についてケアマネジャーさんも、八方手を尽くしましたが、従来同様の毎回調理した直後に届けてくれるお弁当の手配が難しい状況(区の補助がなければ全額自費で、一食当たり300円強プラスになってしまう。)で、手詰まりになっていました。

マダムに確認したところ、冷凍で一週間分まとめて届き、レンジで温めるスタイルは、嫌だとの事。配達中ではあったものの、時間をかける必要があると判断し、心当たりのある他社のお弁当屋さんや担当ケアマネジャーやご本人の間に入り、三方良しという結果になりました。とくにケアマネジャーさんの想いが残念ながらマダムに上手く伝わっていなかったので、両者を取り繋ぎ、お互いに良い関係に戻りました。自費負担で今迄よりも100円強プラスになってしまいますが、マダムが大丈夫な範囲だったので良かったです。20分強時間を使いましたが、マダムもケアマネジャーさんも安心して頂けたので良かったです。


ケアマネジャーさんからは、

『次、どちらに就職されるのか決まったら教えてくださいね。』

とのお声をいただきました。嬉しい限りです。

皆さんの『もうちょっと…』の想いに手を差し伸べる見守りサービス、最後までお届けします。